KeepCupの魅力は、デザインの美しさだけではありません。製品に使われている素材について、少し詳しくお伝えさせてください。
ガラスについて
衝撃に強く、耐久性に優れた強化ソーダ石灰ガラスが使われています。食洗機で洗うこともできて、耐熱性もあるという火の打ちどころのない強いガラスではありますが、もちろん割れてしまう可能性もあります。
強化ガラスはリサイクルできますが、通常のガラス瓶よりも高温で熱しなければなりません。そう、ガラスはリサイクルできるものなのです。しかしあまりに量が多いため、潰して埋め立て地に送られることが多いのが現状。
ガラスタンブラーがリサイクルされずに処分されてしまう唯一の理由が、素材の破損。それを避けるために、優れた耐久性の強化ガラスが使われています。
KeepCupでは毎年独自にガラスのテストを行い、標準の強度を保っているか、鉛とカドミニウムが含まれていないかを確かめています。
プラスチックのこと
どうしてプラスチック?
KeepCupにプラスチックが使われている理由は、軽くて耐久性に優れ、そして外出先でコーヒーを飲むという目的に適しているから。製造時にかかるエネルギーが少なく、加工時の許容誤差が小さい機械のおかげで、工場で出る廃棄物も少なくすみます。軽量で積み重ねることもできるので、運送の際に発生する環境への負担も減らすことができるのです。
環境のためにプラスチックは減らした方がいいのでは…と思いませんでしたか?プラスチックは問題の原因ではなく、症状のひとつでしかないのです。
問題は、「量」。テイクアウト用カップのように、ほんの短い時間にしか使われないものにも、たくさんのプラスチックが使用され、廃棄されています。
世界全体のプラスチック生産量における使い切り包装の割合は、年間生産量の40%を占めるとされています。
KeepCupでは、竹やPLAといったプラスチックの代替となる素材も検討してきたものの、素材同士の接着剤やそれらの寿命、使用後の扱い方まではまだ追求できていない、とのこと。
竹繊維を食品用の容器として撥水加工するためにメラミン樹脂が加えられ、最終的には製品全体の20~60%をメラミン樹脂が占めることになります。多くのメーカーが提言していますが、メラミンを含むことでリサイクルしたり堆肥としたりすることができなくなってしまうそうです。
コーヒーを淹れたあとのカスで作られたカップなど代替繊維を使った製品も同様に、その多くはポリプロピレンを配合しています。
一概に「エコ素材」といっても、それは本当に環境に良いと言えるものなのか、実状は複雑なようです。
紙のようで紙でない使い捨てカップ
そして、ほとんどの使い捨てカップに内張りされているポリエチレン。紙のような見た目をしていても、水分を長時間入れることができる容器は、すべてプラスチックの裏地がついていると言えるそうです。
使い捨てカップをリサイクルすることがとても難しい所以は、このプラスチックの裏地があるからです。使い捨てカップを使って1年間コーヒーをテイクアウトし続けると1.2kgのゴミを生み出すことになります。
20個の使い捨てカップがあれば、プラスチック製のKeepCupをひとつ作ることができます(驚き!)。求める使い方に適した素材を選び、それを製品に使用することが、適切な量の素材を長く使っていくことになるのです。
KeepCupは独自に全ての構成部品テストを行い、グローバルな食品安全基準に準拠しているか、BPA / BPSフリーになっているかを毎年確認しています。
プラスチックはリサイクル可能なものですが、そのシステムは世界中で危機的状況にあります。ブランドにとっても大きな課題のひとつだそう。
使い続けてなんぼ
KeepCupは、24回以上使用すれば使い捨てカップ使用削減の効果が出てくるそうです。
小さなアクションですが、ゴミも減るし、何よりテイクアウトのコーヒーがより一層美味しくいただけるので、我が家ではお出かけ時に欠かせないお供になっています。カップとしては手頃なお値段ではないからこそ、 継続的に、大切に使っていきたいです。
テイクアウトOKのカフェやコンビニエンスストアでは、マイカップ持参で素敵な割引も。
KeepCupは創業以来、オーストラリア、ヨーロッパ、アメリカで最も有名なエコカップブランドの一つとなりました。何百万人のコーヒー愛好家たちが使用し、年間80億杯の使い捨てカップを節約しています。